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2016年8月号
釣り場を変えるとターゲットもガラッと変わる マイクロテンヤで狙えマゴチ

マイクロテンヤでのヒラメとマゴチ。潮や運もあるが、そもそもその場にいる条件があったからこそのヒット

竹本保幸さん

竹本保幸さんがマイクロテンヤでマゴチとヒラメを釣った記事が投稿された。釣った本人もビックリした釣果だが、ヒラメはともかくマゴチがヒットする可能性は比較的高いとのこと。つまり狙えば釣れる! というわけでぜひとも釣ってほしいと編集部からお願いしてみた。

竹本 保幸 (たけもとやすゆき)
エギング、ライトゲームをメインにエサも含めてさまざま釣りを楽しむ。
チームdiary's代表

ヒットのキーワードは?

マイクロテンヤでのヒラメとマゴチ。

「マゴチが釣れた理由は、底が砂地であることと、淡水の流れ込みがあることでしょうね」

竹本さんはそう教えてくれた。マゴチを釣り上げたのは長崎県松浦市の釜田港。わりと広い湾内の奥にある港で底は砂地がメイン。湾奥には小河川がある。この川から流れ込む小魚や、マゴチ同様に淡水の流れ込みや砂地を好むキスなど、マゴチのエサになる魚が多いのだ。マゴチを釣るための条件は「砂地」と「流れ込み」といえる。

竹本さんのタックル ジグベイト

竹本さんの話では、以前からここではアジング中にマゴチが掛かってくることがあったので、マイクロテンヤで狙ってみるのもおもしろいかも?と思って竿を出したという。
「ヒラメはまさかでしたし、マゴチも大きかったですね。できすぎな感がありました。ルアーに掛かってくるマゴチは小ぶりなものが多かったので。そこはオキアミの力もあるかな~と思います」

今回は助っ人として竹本さんの釣友の荒巻秀幸さんがやってきてくれた。2人ともアジングタックルに2~3gのジグヘッドにマイクロテンヤ用のオキアミ『ジグベイト』のLサイズをセットして釣りを開始。ヒットの瞬間が楽しみである。

※1 ヒロキュー『ジグベイト』はベタつかない粉がついているが、指についた状態でリールを触ると粉がリールに付着する。「ハンドタオルを持っておくといいですよ」と竹本さん ※2 ヒロキュー『ジグベイト』は3サイズ用意。濁りの中でも目立つ ようにLをメインに使った ※3 釜田港の最奥には小河川の流れ込みがある。これと底が砂地という条件がマゴチを集める(ヒラメもだろう)

濁りは大敵

濁りは大敵

カサゴはコンスタントにヒット。しかし本命はマゴチなので、竹本さんはストイックに釣り続ける

沖にキャストして底をとり、ゆっくり底をズル引くか、リフト&フォールさせる。アジングタックルで3gのジグヘッドを使うと操作感がかなりあるとのこと。「ビギナーの人にも釣りやすいでしょうね」と竹本さん。ちなみにアタリは「ゴツンッ」とワームより強くアタるのでオキアミの力を感じるとのこと。

開始からほどなく、波止際まで引いてきたところでカサゴがヒットした。これは想定内。沖が砂地でも波止際にはカサゴが多く、沖も砂地に岩が点在しているので、そういったところの近くを通すとカサゴが食ってくるという。
「これってけっこう濁りが強くないですか?」

釣りながら荒巻さんが竹本さんにそう問うと、竹本さんは苦笑い。そう、前日まで雨が降っていたので周囲はけっこうな濁りだったのだ。
「川の流れ込みが絡むので通常でもこのあたりはすごくクリアというわけではないんですけど、今日はけっこう濁ってますね。あとは切れ藻がひどい。沈むマイクロテンヤに引っ掛かるんですよ」

前回の釣りのときとは状況が大きく違うようだ。しかし狙えば出る! ということで2人とも広範囲に投げて探る。しかし外道はいろいろ釣れるものの、マゴチからの反応がない。次第に潮も止まってきた。そこで仕切り直しとして、濁りと浮遊物が少ない外海側へ出てみることに。

少し出るだけで海の色がガラリと変わった。するとアタリの数が倍以上に。さほど潮も動いていないのに。これほど違うとは……と驚かされる。強い濁りは釣りには大敵のようだ。

濁りは大敵

この日の濁り。いつもはまだクリアだという。切れ藻もけっこうあって、釣りの邪魔だった

マゴチがヒット!
夏はぜひチャレンジを

アタリから違いましたよ。 待望のヒット! 今回はこれで…… もうちょっといいサイズもいますから

※1 これはオキアミならではかも。イトヨリがヒット ※2 条件が悪かったなかの1匹はやはりうれしい。感謝してリリース

外海側では一転してエサ盗りとの戦いになってきた。コッパグレがけっこうな勢いで群がってくる。竹本さんが濁っていても湾奥にこだわったのは、このエサ盗りをかわすためでもあったのだという。
「外海に近い場所でも流れ込みの影響があるのでマゴチは出ます。ただ夜のアジングで掛かってくるんですよ。昼はこんなふうにコッパグレがすごいかなと思っていて……でもこれは予想以上です。がんばります」

遠投してなんとかグレをかわし底へジグヘッドを届ける。そして何投目かに小気味よいアタリでなにやらヒット。小ぶりながら本命マゴチをキャッチした。
「小さいケドやっと来ました。夜ならもうちょっと楽に釣れたでしょうね。でもうれし~!すみません、もっと大きいの釣らないといけないですね」

いえいえ、昼間にお願いしたのはこちらなので。そして潮が変わり、状況も変わったかと元の場所へ戻ってみると、なにやら水の色が最初より悪くなっており、エサ盗りすらアタらない状況に。

志佐川 チヌ マゴチ マイクロテンヤ

※1 志佐川でヒットしたのはチヌ。マイクロテンヤならこれもターゲットになる ※2 帰り際、志佐川ものぞいてみる。ここもマゴチがいるそうだ

そこで大きく場所を変え、調査としてマゴチが出そうな場所を回ってみることに。しかし思いつきだったので潮位などのタイミングが合わず、マゴチは不発。しかし良型のチヌがマイクロテンヤに食ってきたりと収穫はあった。これはこれで今後いいターゲットになりそうだ。

こうして納竿。潮がよいときにまたチャレンジしたいものだが、これからしばし暑い時期の間はこういった場所でマゴチが期待できるので、ぜひ狙ってみてほしいと竹本さん。それとマイクロテンヤっていろんな魚が釣れる可能性を秘めているので、今回のような場所に限らずいろんな場所でやってみてほしい。

アクセスマップ

アクセス/伊万里市方面から国道204号を西進。松浦市に入って平戸方面を目指しさらに西進。平戸市役所田平支所を過ぎて約600m進んで右折。道なりに海岸部へ向かうと釜田港。
当日ははじめ湾奥の小河川近くの波止で竿を出した。ここで以前マゴチが釣れた。濁りが強くて状況が悪いので外海側で濁りの少ないエリアを狙ったところマゴチがヒットした